7番目の項目で馬の足の運びをお話ししましたが、今回は人の足の運びを少しお話ししましょう。みなさんは歩き出すときに
左足から前に出すことをごく自然な動きと思われる方が多いと思いますが、実は今の歩き方は明治時代からなのをご存じでしょうか?江戸時代の浮世絵等をご覧になると右肩を前に出して同時に右足が出ている様子が描かれていますよね。そうなんです。江戸時代まではナンバ歩きといって右足から前に進んでいたんです。幕末に薩摩藩が軍楽隊を取り入れるにあたって横浜の山手にある妙香寺の境内でイギリスの将校による訓練が始まったのですが、ヨーロッパの軍楽隊は隊列を整えるのと見栄えを鼓舞するために行進曲を使用していましたが、ズボン(洋装)の文化であるヨーロッパではきれいにみせるために左から1,2というようにそろえさせたんですね。やっと8分の6拍子の話に入れそうです。端的に言ってしまえばすべてこの拍子は二拍子系統のものなんです。例えばみなさん前は中学の教科書で「浜辺の歌」を歌いましたよね。6拍子の曲で指揮の絵があって6個の分岐がありましたが実はあのようなゆっくりの曲でも3つと3つの二つの成分でできているんです。この事をよく理解しないと「こんなの4分の3で通分しちゃえばいいのに」なんてわたくしなんぞ何も知らないときには随分と乱暴なことを思っちゃったりしたもんです。続きは次回で!